2011年9月谷川岳2

4時15分に目覚ましで起きたが、まだ暗い。
準備して4時35分に小屋を出る。
下はロングタイツ、ズボンの上にさらに雨具のズボン、上も長袖シャツ、フリースの上に雨具を着込んだが、それでも震えるほど寒い。
風も強い。
小屋付近は完全に雲の中。
暗いのでヘッドランプの明かりを頼りに登るのだが、昨日登った道がよく分からない。
やはり夜間の登山は危険だと思う。
よほど広範囲を明るく照らすことができれば別だが、それだと重くなるだろう。
登るにつれて、徐々に雲がなくなってきた。

肩の小屋は山頂の西側にあるので暗いのだ。
山頂に着くと、東の空が赤く染まっていた。
岩陰に隠れて強風を避け、撮影する時だけ時々立つ。
それでも寒い。
雲海の彼方に、いくつのも山が浮かんでいる。

中央に至仏山、その左遠方に燧ケ岳。



刻一刻と変わる朝焼けの色が感動的だった。
万太郎山方面の山々にかかる雲の流れも劇的だった。

日の出前。



スクロールしてご覧ください。
左から、巻機山、その右遠方に越後駒ヶ岳、その右手前に大きいのが朝日岳、その右遠方に平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ケ岳、至仏山、日光白根山、その手前に武尊山、皇海山、赤城山、いちばん右に富士山。




空が真っ赤に染まった。
僅か1分間の出来事だ。





西の空もピンク色に染まった。





皇海山。





中央遠方に富士山、右に浅間山、その中間に八ヶ岳。



小屋に下り、朝食。
鏡がないのでコンタクトを入れるのに苦労した。
準備して6時10分頃出発。
再びトマの耳山頂へ。
谷川岳には二つの山頂があり、二つの耳のように見えるので、それぞれ肩の小屋に近い方がトマの耳、もう一つがオキの耳と呼ばれている。
トマの耳が1963m、オキの耳は1977m。
一度下ってオキの耳に登り返す。







のみ込まれそうな雲の向こうに浅間山などの山々が見える。









再び下って、一ノ倉岳への急な道を登る。

下を覗くと、谷にまだ雪渓が残っている。



谷川岳の東斜面は断崖絶壁だ。
ここがかの有名な一ノ倉沢。
クライマー憧れの地、日本三大岩壁、そして多くの死者を出したところである。




一ノ倉岳山頂は全く表情が違う。
穏やかな笹原だ。



穏やかさと険しさが目がくらむようなコントラストを作り出す。
今日の出発地、肩の小屋が小さく見える。
あんな道を歩いてきたんだなあ。



スクロールしてご覧ください。
一ノ倉岳、谷川岳、オジカ沢ノ頭、万太郎山、仙ノ倉山、茂倉岳。
谷川岳から仙ノ倉岳へと続く稜線は憧れの地だ。
今年はもう無理だが、いつか歩きたい。


一ノ倉岳から茂倉岳は緩やかな笹の道。
雄大な景色が延々と続く。
茂倉岳からの下りもしばらくは絶景。

茂倉新道を下る。
中央に茂倉岳避難小屋が見える。
その右遠方に土樽駅が見える。




多少は花もあったのだが、季節が過ぎている。
代わりにこれをどうぞ。





穏やかな笹原に包まれた茂倉岳。





肩の小屋が遠い!





絶景を眺めながらの心地よい道が続く。





振り返れば大分下ってきた。
よく歩いたものだと思う。





しかし前を見ると、まだまだ長い下りが待っている。



そのうちあたりはブナの美しい森になるが、長い下りで足が疲労し、森林浴を楽しむ余裕は多少しか残っていなかった。

最後の長い長い下りがきつかったが、全体としては夢のようなコースだ。
ただし天気がよければの話。
ぜひ天気のいい日に登ってみて欲しい。
谷川岳には他にも魅力的なコースがたくさんある。
いつかまた歩いてみたい。

<肩の小屋>
今回お世話になった谷川岳肩の小屋のご主人馬場保男さんはすごい人なのです。
http://katsuno.cside.com/topics-log/topics-6.htm
山と渓谷9月号にも特集されています。
谷川岳警備隊で35年間に千件の遭難事故に関わり、三百に近い遺体を収容してきたそうです。
仕事で山に登り、暇があれば岩を登る。
「岳」の主人公そのままのような人生。
実際にお会いすると、とても温厚な方でした。
そんな馬場さんも、今年限りで小屋は他の方に譲るそうです。

<遭難>
谷川岳では1931年から2005年までの間に781名の死者が出て、世界のワースト記録としてギネスに認定されている。
気象変化の激しさと、一ノ倉沢の岩壁が人気であることなどが原因だろう。

<万太郎山>
万太郎山方面の稜線が非常に魅力的だ。
ロングコースだが、いつかぜひ歩いてみたい。

<森林限界>
谷川岳は2000mぐらいの山だが、森林限界を超えているので3000m級の山を登っているような絶景を望むことができる。
これはこのあたりの気候の厳しさや地質の関係らしい。

<シュラフ>
シュラフと書いてあったのでみの虫状態初体験かと思って期待して行ったのだが、長方形でチャックで開閉でき、割と布団感覚で寝ることができた。
ただし寒いので、下はCW−Xロングタイツ、ズボン、靴下、上は長袖シャツの上にフリースを着込んで寝た。

<トイレ>
今回は故障のため屋内のトイレが使えなかったが、水洗だそうなので、もし使えれば快適だっただろう。

<水>
飲み水はペットボトルに無料で入れてもらえる。
ただし洗面所がない。
私はコンタクトで苦労する。
外に出てペットボトルの水を少しかけて手を洗い、コンタクトを外した。
当然メイク落としは使えないので、強い日焼け止めは拭くだけコットンで拭いた。

<星>
夕方から曇り、残念ながらあまり星を見ることはできなかった。
谷川岳ロープウェイは星を見るツアーを企画しているが、満天の星空を見られる日は一体月に何日あるのだろうか。


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