2011年9月28日木曽駒ヶ岳

快晴!
中央線は左右に登った山が並んで楽しい。
やがて右手には八ヶ岳連峰、左手には鳳凰山、南アルプス、そして富士山も見えてきた。
甲斐駒ケ岳が雄大だ。

岡谷で飯田線に乗り換えて駒ヶ根駅下車。
駒ヶ根駅直前でようやく山頂が見えた。

バスに乗ると、運転手がよく喋ること!
貴重な情報も含まれていたので喋ってもらってよかった。
交通規制のため、車の人も途中の駐車場からバスに乗り換えなければならない。
駅からは空いていたが、駐車場からは補助椅子を使うほどの混雑。
細く急な坂道を、無線で他のバスとやり取りし、すれ違えるところで待ち合わせて上っていく。

12時丁度発のロープウェイには63名が並んでいた。
定員は60名なので、結局乗れなかった。
今日平日だよね?
休日には3時間待ちということもあるそうだ。
次は時刻表にある12時20分かと思ったら、臨時の12時8分発に乗ることができた。
ロープウェイのしらび平駅は標高1662m、千畳敷駅は2612m、標高差は950m、つまり気温は約6度下がる。
ただし千畳敷は南東斜面でカール地形のため風も弱く、晴れれば暖かい。
全く歩かずにこれだけの標高の地点に到達でき、しかも宝剣岳などの絶景が広がる。
人気があるのは当然だろう。

ロープウェイ駅に直結したホテル千畳敷のレストランでカレーを食べた。
ここは混雑していなかった。

目の前には南アルプス、背後には宝剣岳。
絶景が広がっている。
ただ、観光客がうるさい。
「6度下がるって言ってたけど、暑いじゃない!」
ちょっと曇っただけでどれだけ寒くなるか知りもせず、よくそんなことが言えるものだ。
山では備えがなければ命に関わる。
気分が悪いので、なるべく人がいないところへ急いだ。

左から、かつて縦走した北岳、間ノ岳、農鳥岳、富士山、塩見岳。





秋色に染まるカールと宝剣岳。





右に宝剣岳。











乗越浄土への登り。









遊歩道から登山道に入るところには、『軽装登山注意!」の看板。
さすがにここから先はほとんど登山者だが、それでも人が多い。

振り返ると、氷河に丸く削られた地形、ロープウェイ駅、そして南アルプスや富士山の眺めが雄大だ。









やっと稜線に出た。
乗越浄土だ。
玉ノ窪山荘と中岳。



ロープウェイ駅から1時間で宿泊する宝剣山荘に到着。
料金を払って部屋に入り、布団を敷き、不要な荷物を置いてここに人がいることをアピール。

今回、地理的には頂上木曽小屋の方がよかったのだが、いくつかあまりよくない書き込みがあったので宝剣山荘に泊まることにした。
布団が湿気ているとか、神経質そうなおじさんに2階の布団を使うなと脅されたとか。
しかしどの程度本当だろうか。
山小屋というのは不便なものだ。
それに慣れない人はひどいところだと思うだろう。

<山小屋について>
1.風呂
基本的に風呂はない。
やっぱり入りたいなと思う。
髪はくしゃくしゃだし、肌は汗でベトベトしている。
しかし山では水は貴重だ。
2.水
谷川岳肩ノ小屋では洗面所自体がなかった。
北岳肩ノ小屋では顔を洗うなという張り紙があった。
山小屋は水では苦労している。
今回の宝剣山荘では洗面所があり、ちょろちょろとではあるが飲料水が出ていた。
3.トイレ
基本的にはポットン。
たまに水洗トイレの山小屋があるが、かなりうれしい。
北岳肩ノ小屋のようにトイレが外にある場合もある。
トイレに外に出るというのも悪くない。
満点の星空を楽しむこともできる。
ただ、北岳肩ノ小屋のトイレは、下から冷たい風が吹いてきた。
農鳥小屋のように垂れ流しの小屋もたまにあるが、これはひどい。
4.評判
農鳥小屋はかなり変わったご主人で悪評が多い。
小屋の評判は事前に調べてから行った方が無難だ。
北アルプスのように人気が集中するところには至れり尽くせりの小屋が多く、そこで慣れた登山者がマイナーな山に登って、そこの小屋で文句を言うということがあるようだ。
山小屋は基本的に不便なところだという認識は必要だろう。
5.ヘリコプター
燕山荘はすごい数のヘリコプターが来ていた。
ヘリコプターは1回20万円など非常に高額で、宿泊者の多い小屋でないとなかなか使いにくい。
人がかついで運ぶ小屋もある。
尾瀬は完全に人が運んでいる。
尾瀬にヘリコプターが飛んできたら情緒が吹き飛んでしまう。
6.個室
燕山荘ではプラス2000円で個室に泊まれてお得だったが、プラス15000円という小屋もある。
7.部屋
混雑時には一つの布団に3人が寝るという小屋もあるそうだ。
人気の山小屋には休日には泊まらない方が無難だ。
今回の部屋は定員6人だったが、6人だと布団がまともに敷けない。
少しずつ布団を折って敷くそうな。
幸い今回は4名だったので布団の大きさ分のスペースは確保できた。
8.消灯
消灯は8時から9時のところがほとんどだ。
今回相部屋だったおばさんは、4時に一度戻ってきた時にすでに寝ていて、夕食後も寝ていた。
朝5時まで一体何時間寝るつもりか?
別に人それぞれでいいのだが、私が何度も出入りしていると、「うるさいから扉開けといて!」と怒り出した。
まだ8時過ぎのことで、消灯は9時。
消灯前にこちらが出入りすることに文句を言うというのはどうだろうか。
寝るのは自由だが、消灯前なら起きているのも自由のはずだ。
もちろんなるべく静かになるよう気をつけてはいるが、それでも多少の音はする。
9.山小屋は会社経営と個人経営のところがあり、会社のタクシーと個人タクシーのような違いがある。
個人経営は味わいがあっていいところもあれば、ひどいところもある。
10.電波
ドコモは山では強い。
北アルプスなど圧倒的だ。
宝剣山荘でも使うことができた。

宝剣岳の書き込みにも、かなり危険というのもあれば、鎖もしっかりしていて安全というのもあった。
実際に登った感想としては、特に危険ではない。
鎖から手を離せば落ちて死ぬという地点はあるが、手を離さなければいいだけの話である。
私の経験では、宝剣岳の危険度を1とすると、
槍ヶ岳山頂直下の鎖と階段 2
乾徳山の鎖場 3
石鎚山の鎖場 4
伊豆ヶ岳の鎖場 5
という印象。
つまり、他の鎖場に比べれば全くどうということはない。
ちなみに伊豆ヶ岳の鎖場は崩落のため現在は閉鎖されている。

中岳を経て木曽駒ヶ岳山頂まで登った。
中岳からの眺め。
左は宝剣岳、中央遠方に空木岳、右に三ノ沢岳。



中岳からの眺め。
左遠方に御嶽山、右に木曽駒ヶ岳山頂、右手前に駒ヶ岳頂上山荘。





中央に甲斐駒ケ岳、右の仙丈ヶ岳は山頂に雲がかかっている。



帰りは中岳山頂経由ではなく、巻き道を通ってみた。
といっても巻き道の方が難易度が高く、積雪期には通行できない。

右に三ノ沢岳。





振り返ると、右に木曽駒ヶ岳山頂。




まるで古代文明の遺跡のようだ。
右の岩の隙間を登る。





三ノ沢岳から深く削られた谷に川が流れている。





宝剣岳。
左手前は玉ノ窪山荘、向こうが宿泊した宝剣山荘。



4時頃一度小屋に戻り、リュックを置いて宝剣岳に向かう。
楽しい岩場で、鎖は新しくしっかりとしていて安全だ。
多少のスリルといった程度。
4時を過ぎるとさすがに誰もいない。
静かな山頂で夕暮れ時の眺めをしばし楽しんだ。

怖そうに見えるが、足場があるので問題ない。




中岳と木曽駒ヶ岳山頂。
高度感がありいい眺めだ。





さて、どうやって登ってきたっけ?



空木岳方面の眺め。
日が暮れそうだ。
そろそろ降りよう。









夕食は5時半。
このあたりはソースかつ丼が有名らしく、ここでも出てきた。
この小屋は、暖房もしているし、布団はふっくらとしていてよく乾いている。
食事も小屋にしては悪くなく、なかなかいい小屋だと思う。
難を言えば、ロープウェイから近いためにアクセスが容易で混雑する。
今回本当は頂上山荘に泊まりたかったのだが、頂上山荘と天狗荘は平日はやっていないそうだ。
この3つの小屋は同じ会社が経営していて、頂上山荘と天狗荘は休日に大量に押し寄せる登山者のためのもののようだ。

夕食後、星を見に外に出る。
もちろんブレスサーモ、フリース、ダウン、雨具とフル装備である。
天の川が美しい。
流れ星も見えた。
東の空には木星が明るい!
グーグルスカイマップが役に立った。


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