7月12日至仏山

標高2228m

4時20分起床、5時20分に家を出る。
上毛高原駅7時53分着。
8時10分発大清水行きのバスを待っていると、タクシーの運転手が寄ってきた。
「4人なら一人4000円でバスより1時間半早く着きます。」
たまたま居合わせた方と4人グループを作ることができたので乗ることにした。
左手には谷川岳が悠然と聳えている。
近いうちに登ろう。
9時30分鳩待峠到着。

この周辺は最近毎日15時頃から雨の予報。
しかし昨日の時点で今日だけは夕方まで降らないという予報だったので出発することにした。
ところが今日チェックすると15時から雨の予報に変わっていた。
今日は至仏山は諦めて尾瀬を散策し、明日至仏山に登って帰ろうかと思っていたが、思いがけずタクシーに乗ることができて助かった。
これだけ早く出発すれば大丈夫だろう。

9時35分鳩待峠出発
至仏山山頂12時5分到着
13時50分鳩待峠帰着
所要時間4時間15分
休憩時間15分
歩行時間4時間
一般の方はこのタイムは参考にしないように。

まだ樹林帯なのに、夏色にぞくぞくする!




空が青い。
素晴らしい天気だ。


その代り暑い。
鳩待峠の標高は1591m、地上より大分涼しいはずなのだが。
スポーツドリンク1リットルと水500mlを持って行ったが、山頂手前で残り僅かになってしまった。

左に小至仏山、右に至仏山。
小至仏山には雪渓が見える。
トンボが数多く飛んでいる。



徐々に木が低くなり、途中からは絶景を楽しみながら登ることができた。
燧ケ岳、尾瀬、笠ヶ岳、武尊山などの眺めを楽しんだ。
谷川岳方面は上部が雲に隠れていた。
タクシーで横を通った奈良俣ダムも見えた。

イワカガミ



至仏山は高山植物の宝庫だ。
特にエーデルワイスの仲間であるホソバヒナウスユキソウは印象に残った。
登山者でなければ見ることのできない花だ。
シナノキンバイ、ハクサンシャクナゲも美しかった。





至仏山は初心者でも登れなくはないが、岩場が多く、膨大な数の登山者によって岩がきれいに磨かれて滑り易くなっているので注意が必要だ。
それに2000mを超えると天気は急変する。
雷も怖い。
天気予報を頻繁にチェックし、条件のいい日に登ること。
日を決めるのは論外。
雨具上下とリュックカバーは必須だ。

コバイケイソウ





ワタスゲ。




湿地にワタスゲが群生している。
東南東方向、最も高く尖っているのは白根山だろう。




スクロールしてご覧ください。
左から小至仏山、尾瀬ヶ原、会津駒ヶ岳、燧ケ岳、白根山。





ハクサンコザクラ。





中央にチングルマ、左上にシナノキンバイ。





ハクサンイチゲ。





ウラジロヨウラク?




スクロールしてご覧ください。
中央遠方に武尊山、その右手前に笠ヶ岳。
谷川岳は山頂が雲に隠れているのが残念。
奈良俣ダムの向こうに朝日岳は山頂まで見えている。





シナノキンバイ。





先ほど見えていた小至仏山山頂直下の雪渓まで登ってきた。
この季節、南斜面に雪渓があるというのは驚きだ。





燧ケ岳の麓に見晴の小屋、そこから木道がこちらに伸びている。
明日行く道だ。











ホソバヒナウスユキソウ。
エーデルワイスの仲間。
至仏山、笠ヶ岳、谷川岳などでしか見られない貴重な花。





スクロールしてご覧ください。
小至仏山山頂からの眺め。
至仏山山頂は雲で暗くなり、燧ケ岳にも雲がかかっている。





ハクサンシャクナゲ。





ジョウエツキバナノコマノツメ。





イワシモツケ。





タカネシオガマ。











ジョウシュウアズマギク。





至仏山山頂手前で小至仏山を振り返り眺める。
右には笠ヶ岳。



蛇紋岩の巨大な岩。
至仏山は蛇紋岩でできている。
蛇紋岩は滑り易く注意が必要だ。



山頂は人が多く、おにぎり1個食べて早々に退散した。
それまでの眺めがあまりにも素晴らしく、特に山頂だけにこだわる必要もない。
山頂からは山ノ鼻へ下るルートがあるが、現在は登り専用で下山は禁止されているので、鳩待峠から登り始めれば来た道を帰るしかない。





徐々に低い雲が近づき、ぽつぽつと雨が降ってきた。
途中で雨脚が強まったので雨具上下を着てリュックカバーでリュックを覆った。

クモイイカリソウ。



高い山は晴れると暑く、曇ると寒い。
風がなければ暑く、風があると寒い。
やっかいなところだ。
暑さにも寒さにも対応できなければならない。
つまり暑さに対応できる服装にしておいて、寒くなったり雨が降ったりすれば雨具などを着るということだ。

雨のおかげで涼しくなったが、つるつるの岩はさらに滑り易くなっている。
注意して下る。
雨が降ると写真は撮りにくい。
そのためにスピードが上がる。
しばらく下っていると雨が止んできた。
鳩待峠で雨具を脱ぎ、リュックカバーもしまう。
ここから山ノ鼻へは観光客も利用する道なので、もし雨が降っても傘で大丈夫だろう。

モミジカラマツ。



木道が二列に並んでいる。
人が多いため、右側通行のルールを徹底しないと混乱する。
背中に巨大な荷物を背負った人と何度かすれ違った。
宿泊客の食料などはこうやって運ばれているのだ。
尾瀬にヘリコプターは似合わない。
それにヘリコプターは相当高い。
恐らくこの程度の距離、高低差なら人に運んでもらった方が安いのだろう。





途中から再び雨が降り出し、しばらくすると猛烈な雨になった。
傘は差していたのだが、ズボンはびしょ濡れになってしまった。
雨具とリュックカバーはそのままにしておくべきだったか。
Xperiaは防水袋に入れてあるので安全だ。

オオレイジンソウ



ちなみに尾瀬で携帯が通じるのは鳩待峠と大清水の2か所のみ。
他は山小屋でも一切通じない。
帰りにバスに乗った御池も通じなかった。

14時30分尾瀬ロッジに到着。
近くの避難小屋では大勢の人が雨が止むのを待っていた。

しばらく休憩し、風呂に入る。
男性は16時から17時まで、女性は17時30分から19時までとのことで、夕食前に入らないと入れなくなってしまう。
尾瀬の山小屋は水が豊富なため風呂に入ることができるが、シャンプーや石鹸は禁止されている。

17時夕食。
夕食後、近くの尾瀬植物研究見本園を30分ほど散策、牛首方面も少し歩いた。
霧に包まれた夕暮れ時の景色がすばらしい。

清らかな水の流れとニッコウキスゲ。



ニッコウキスゲは雨に打たれ、今日の花はしょんぼりとしている。
この花は1日咲くと萎んでしまう。
明日はまた明日の花が咲く。

オゼヌマアザミ。





白樺の向こうには、霧に包まれた至仏山が幻想的だ。





























尾瀬ヶ原の開けたところまで行ってみた。
明日行く道だ。






燧ケ岳まで延々と伸びる木道。





山小屋の手前に咲くニッコウキスゲ。





今日の宿、尾瀬ロッジ。
その手前に登山者を数える赤外線センサー。



朝が早かったので20時前には寝てしまった。

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