2010年5月8日両神山


これまで武甲山などいくつもの山々から両神山を眺めてきた。
独特のギザギザの尾根が何とも魅力的だ。
その両神山に登る日がついに来た。

西武秩父駅から小鹿野町役場前まで小鹿野町営バスで行き、そこで日向大谷口行きのバスに乗り換える。
しばらくすると、ここを本当にバスが通るの?と思うほど切り立った山の斜面の細い道をバスが上っていく。
これほどの田舎はなかなか普段体験できない。
運転手は乗客や村の人とほとんど知り合いのようだ。

日向大谷口バス停9時40分出発、14時25分帰着、所要時間4時間45分。
山頂での休憩25分。
歩行時間4時間20分(小休憩や写真撮影に要した時間を含む)。
昭文社の「関東山歩き100選」には所要時間6時間と書いてある。
バスは1日5本。
14時54分の次は16時36分で、1本逃すと1時間42分待たなければならない。
行きのバスは9時46分着しかない。
自分の足なら多分大丈夫だとは思っていたが、若干不安があった。

この山は鎖が有名だが、実際に登ってみると、なくてもいい〜あると便利程度で、大したことはない。
気をつければ命の危険はない。
むしろ急斜面のトラバース道で滑落しないように注意したい。

登山道入り口手前、両神山荘付近の光景。
新緑と花々が眩しい。



登山道の手前でおじさんに話しかけられた。
後で分かるのだが、実は両神山荘のご主人であった。

散々冬枯れの山を歩き、待ち焦がれた新緑が何とも美しく心地よい。




道はアップダウンを繰り返しながら、沢の上の急斜面を横切ったり沢を渡ったりする。





急峻な産泰尾根を見上げる。





イチリンソウ?
本で調べたが、いまいち自信がない。



やがて沢を離れ、ジグザグの急坂をしばらく登ると清滝小屋。
現在は無人で避難小屋として開放されている。




スミレサイシン。




ネコノメソウは小さくて、何とも個性的な花だ。










さらに登ると尾根、そこからしばらく登ると両神神社。
鳥居横の狛犬。





山頂手前で武甲山方面の展望が開けた。
横から見ると、随分と削られていて可哀想だ。





尾根道を行き、最後に鎖場を登ると山頂に到着。



行きのバスには登山者が6名ほど。
晴天の土曜日なのに、先日の奥多摩とはえらい違いだ。
日向大谷口には駐車場が数か所あり、どこも満杯。
そうか、みんな車で来るんだ。
確かにバスは不便ではあるし、どうせ一般の人は往路を下るルートだ。
山頂は狭く切り立った岩で、十数人で一杯になる。

山頂からの眺めは感動的だ。
西方面の眺め。




遥か彼方に北アルプスがうっすらと見える。





赤石尾根方面。



去りがたい気持ちを抑え、バスの時間があるので下山。

急傾斜のトラバース道には鎖がついている。









急傾斜の山腹を横切る細い道、そこから沢を見下ろすと高度感がある。



順調に下り、バスの発車時刻の30分ほど前に帰ってきた。
結局乗客は私一人。
休憩を含まず6時間と書いてあるコースで、5時間後のバスに乗ろうという人はあまりいないだろう。
6時に帰宅。
おかげでコンチェルティーノを十分に練習することができた。


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